豊田工大Release
【学生受賞】修士2年 高野準也さん 「レーザー学会学術講演会第45回年次大会」にて論文発表奨励賞を受賞(5/30)
2025.09.02
授賞式の写真
「レーザー学会学術講演会第45回年次大会」にて論文発表奨励賞を受賞
- 受賞者
豊田工業大学 大学院工学研究科 修士課程 先端工学専攻 2年 高野準也さん(レーザ科学研究室) -
学会名
レーザー学会学術講演会第45回年次大会 -
受賞結果
論文発表奨励賞 - 受賞日
2025年5月30日
賞の概要
「論文発表賞」規程に基づき、本大会で発表した一般講演のうち、優秀な講演を行った若手会員に対し「論文発表賞(優秀論文発表賞,論文発表奨励賞)」を贈呈
https://www.lsj.or.jp/award/best-presentation/
研究概要
現在、生物?医療分野において有用な観察ツールとして、多光子顕微鏡と呼ばれる装置が注目を集めています。レーザ科学研究室では、その光源として適した、波長1300 nm帯の超短光パルスファイバーレーザーの開発を行っています。
プラセオジム添加フッ化物光ファイバ(Pr??:ZBLAN)は、1300 nm帯に発光の中心波長のある増幅媒質であり、本システムにおける増幅器の中心的な役割を果たします。しかしながら誘導放出断面積が小さいため、励起密度を高めるためにコア径を小さくする必要があり、それによる非線形光学効果が無視できなくなるほど大きくなるのがこれまでの課題でした。
今回の成果は、そのような課題を克服するため、新たに空間結合型の増幅器を設計?構築するなどした結果、平均出力1.33 W、パルスエネルギー~30 nJで極端な非線形位相歪みなくフーリエ限界に近いパルス幅まで圧縮することに成功しました。
図:(a) Pr 3+ :ZBLANのエネルギー遷移図,(b)レーザーシステム全体の概要図
受賞コメントおよび謝辞
素晴らしい賞をいただき大変嬉しく思います。研究室内外から本当に多くの方々に支えていただいたことに感謝の気持ちでいっぱいです。卒業後は研究活動を通じて培った学びを活かし、人々の生活を少しでもより良くするエンジニアとして、尽力していきたいと考えます。
実験の様子(増幅器の写真、発光しているのが光ファイバ)
レーザー学会学術講演会第45回年次大会(会場:広島国際会議場)